附属マイクロ・ナノメカトロニクス研究センターと共用設備群の紹介

工学研究科附属マイクロ・ナノメカトロニクス研究センター長 新井 史人

 マイクロ・ナノメカトロニクス研究センターは、マイクロ・ナノの世界に着目した新しい機能を有する材料や機械の創出と、そのための解析・設計技術を確立することを目的として平成21年10月に設立された本学工学研究科附属の研究組織です。本センターでは、機械科学分野であるナノ制御学、ナノ計測学、ナノ設計・製造学に、ナノ材料学を加えた4つの基盤研究部門で研究を推進しています。さらに、これらの基盤技術とクロスする形で先端医療分野のニーズに基づく応用分野を設定し、バイオ・医療技術に関する具体的な材料や機器システムの開発を通してマイクロ・ナノメカトロニクスによる高機能創成を目指しています。

 マイクロ・ナノメカトロニクス研究センターのスタッフは、マイクロ・ナノメカトロニクスに関する基礎科学からシステム化技術までの一貫した研究体制を備えた世界的研究拠点を形成し、医工学分野、情報科学分野、環境関連技術分野における新しい発展へと結び付けたいと考えています。また、学術的にもマイクロ・ナノメカトロニクスという新しい研究分野を主導し、マイクロ・ナノメカトロニクスに関連した産学連携を推進する中心的拠点を目指しています。

 本センターの活動の一つとして、最先端の共用設備群を紹介いたします。本センターは、文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム、微細加工プラットフォーム・コンソーシアムの推進に協力しております。微細加工・精密計測に必要な最先端の設備群(加工装置24台、計測装置9台)を運営管理し、技術相談や機器利用など、利用者の方々への支援を行っています。これらの装置は、通称:NUナノリンク(微細加工・計測機器ネット予約管理システム)によって適切に管理されており、装置の予約状況を随時ネットで把握することが可能です。所定の手続きを取ることによって、学内はもとより、他大学や企業など学外の方々が利用することも可能で、実際に学内外の方々に活発に利用されています。

 NUナノリンクに登録されている装置には、MEMSの研究開発に不可欠なレーザー描画装置、両面露光装置、ICPエッチング装置を始めとして、量産設備で用いられるような6インチの大面積プロトタイピングに対応したスパッタリング装置、電鋳装置、ドライエッチング装置等の微細加工設備が含まれており、産業応用に必要なプロトタイピングが可能です。また、フェムト秒レーザーの二光子吸収などを用いたサブマイクロメートルオーダの加工精度での三次元ナノリソグラフィに対応した設備群、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、非接触表面形状測定機等の計測機器も充実しています。

 私達は、共用装置を安全かつ効率的に運用するには、利用者全員が相互に協力し合って運用していくことが大事と考えています。これら装置群の運営では、助け合いの精神を大切にし、利用者の方々の自主性を尊重しつつ、学内の装置担当者が適切な役割を果たし、相互に協力し合うことで組織として大きな力を発揮できると考えております。これらの設備リソースを効果的に活用することで、学術分野だけでなく産業界とのより密接な連携が可能であり、マイクロ・ナノメカトロニクスのさらなる発展と普及に大きく貢献したいと考えています。

106ワイドレンジ水晶振動式荷重センサ

フェムト秒レーザーによる三次元露光

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