ナショナルコンポジットセンター(NCC)プロジェクトが
ナノテク大賞受賞

名古屋大学 ナショナルコンポジットセンター 特任教授・総長補佐 石川 隆司

 名古屋大学ナショナルコンポジットセンター(NCC)で実施している、NEDOプロジェクト「熱可塑性CFRPの開発及び構造設計・応用 加工技術の開発」は順調に成果を挙げつつありますが、その目覚しい成果物である熱可塑性CFRP製(詳しくはLFT-D技術を適用)の フロアパネル(約2m2)と、同材料製のサイドフレーム(長さ約1.8m) を結合した形態で、平成29年2月15日(水)から2月17日(金)まで開催された、「nano tech 2017 第16回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」に出展しました。この出展物と、展示状況の写真を写真 1に示します。

 本イベントでは、毎回、出展者の中から、斬新かつ先駆的な技術・製品を展示した団体に、いくつかのカテゴリーに分けて、「ナノテク大賞」を授与することが慣例化されており、出展者は、それを競い合うことが一つの励みとなっています。審査の詳細は明らかではありませんが、展示の期間中、匿名の審査員が各ブースを訪問して候補を選出し、複数の審査員によって、さらに細かく審査されるという仕組みのようです。

 NCCの出展物は、見事この審査に合格し、「プロジェクト賞(グリーンナノテクノロジー部門): 熱可塑CFRPによる自動車軽量化への挑戦(小間番号:4B-01)[実施者: 名古屋大学ナショナルコンポジットセンター(NCC)] 」として、他の部門の受賞者とともに受賞の栄に浴することができました。公式の受賞理由としては「高張力鋼板やアルミなどこれまで自動車構造部材に用いられた材料の置き換えを目指す熱可塑炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を開発した。自動車の大幅な軽量化につながる成果を賞す。」と記述されています。表彰式には筆者が直接出席して、写真2に示す表彰盾の授与を受けて参りました。

 NCCではこの栄誉を、名古屋大学関係者、NEDOプロジェクトの直接参加メンバーである名大集中研関係者、NCC次世代複合材研究会関係者などに速報しまして、喜びを分かち合いました。今回この受賞の栄に浴したのは、集中研メンバーとNCCのスタッフの日頃の努力の結集を持続した結果であると考えています。平成29年度はプロジェクト第1フェーズの最終年でもあり、展示物にさらにいくつかの構造部品を付加して、熱融着を基本とする技術で組立て、もともとアルミ合金でできていたベース自動車のシャーシ全部を熱可塑性CFRP使用の部材で置き換えた供試体を製作し、これに対して力学的な評価試験を実施して、プロジェクト目標の達成を実証する予定です。この受賞に驕ることなく、本格的な産学連携の模範となる研究開発スタイルをいっそう加速し、有終の実を挙げて第2フェーズへ進めるよう、さらに努力していく所存です。まずは、PRESS eにご報告させていただきます。

写真1 熱可塑性CFRP製のフロアパネル等結合体と展示状況

写真2 ナノテク大賞の表彰盾

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