化学システム工学専攻
地球沸騰化を回避!大気中二酸化炭素除去技術の研究開発

未来社会創造機構/工学研究科 化学システム工学専攻 教授 則永 行庸
未来社会創造機構/工学研究科 化学システム工学専攻 准教授 町田 洋

我々は、大気中二酸化炭素直接回収、ダイレクトエアキャプチャー(Direct Air Capture)、略してDAC(ダック)といわれる技術の研究開発を進めています。このDACは、産業革命以降、人類が化石資源の大量消費により、地球の吸収能力を超える二酸化炭素を排出した結果、大気に蓄積させてしまった二酸化炭素を、いわば、人為的に除去する技術です。液化天然ガスなどの極低温流体の未利用の冷熱を活用するユニークなアプローチで、DAC技術の高効率化に向けた開発を、ガス会社やプラントエンジニアリング等と共に進めています。

現在、学内に大型試験装置の建設を進めています。また、2025大阪・関西万博において、期間中会場内で本技術の実証試験も予定しています。

開発中のDAC(Cryo-DAC®)のしくみ。アルカリ性の液体に二酸化炭素を吸わせて濃縮し、冷熱による減圧で吸収液からCO2を回収、ドライアイス化、これを密閉下で環境温度に戻し、輸送や地下貯留にも適した液化炭酸として出力することを目指します。

開発中のDAC(Cryo-DAC®)のしくみ。アルカリ性の液体に二酸化炭素を吸わせて濃縮し、冷熱による減圧で吸収液からCO2を回収、ドライアイス化、これを密閉下で環境温度に戻し、輸送や地下貯留にも適した液化炭酸として出力することを目指します。

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