環境土木・建築学科
カーボンニュートラル社会を具体化する
環境学研究科 都市環境学専攻/工学部 環境土木・建築学科 准教授 白木 裕斗
2020年に、わが国でも2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)を目指すことが宣言されました。他方で、カーボンニュートラルを実現する社会で、どのようなエネルギー源を用いており、どのような機器を利用して、どのような生活を営んでいるかは定かではありません。環境学研究科都市環境学専攻の白木研究室では、目標を達成する社会の具体像を描くことを目的として、数理モデルを用いたシミュレーション分析を行っています。例えば、1時間単位の電力需給を考慮可能な電力システムモデルを用いて、カーボンニュートラル化した電力システムではどの程度の再生可能エネルギーが導入されるか、電力需給を安定化させるにはどの程度の調整力(蓄電池、デマンドレスポンス、地域間送電、出力抑制)が必要か、などを定量的に推計しています。また、市町村規模を対象にしたエネルギーシステムモデルを用いて、自治体単位でカーボンニュートラルを実現する際には、どのような技術がどの程度必要か、他の自治体とどのように連携する必要があるか、などを定量的に推計しています。