未来エレクトロニクス創成加速DII協働大学院プログラム
(平成30年卓越大学院プログラムに採択)

プログラムコーディネーター
未来材料・システム研究所 未来エレクトロニクス集積研究センター長・教授 天野 浩

「卓越大学院プログラム」では、海外トップ大学や民間企業等の外部機関と組織的な連携を図り、世界最高水準の教育・研究力を結集した5年一貫の博士課程学位プログラムの構築が求められています。これに答えるべく工学研究科の電気系、マテリアル系、機械系、物理系の専攻が中心となって提案していたプログラムが、めでたく選定されました(2018年10月3日公表)。
この未来エレクトロニクス創成加速DII協働大学院プログラムが生まれたきっかけは、プログラムコーディネーターがシリコンバレーで、青色LEDでは発明からイノベーションに至るまで30年かかったという内容の講演をしたとき、投資家の方から、"投資家は10年が限度である。"というご指摘を受けたことから始まります。
その後、大学での人材育成の在り方及び企業が必要とする人材像について、産業界と大学が一緒になって議論を重ねました。その結果、“学生の間にビジネスに関する経験を積むことが一番効果がある”、という結論に至りました。研究のほかに開発や社会実装の経験を積むとなると前期課程2年では足りません。ほとんどすべての企業の担当の方々は、在学中に企業と一緒に研究・開発・実用化の経験を積んだ後期課程学生であれば、是非うちの会社に来てほしい、とのご意見でした。そこで不足するのは起業経験です。このような経緯から起業支援企業の方々も参加されることになり、Deployer-Innovator-Investigatorを輩出するためのプログラムが出来上がりました。起業も含めて三位一体で行うプログラムは世界で初めてと思われます。しかも、その目的は教育というよりも、様々な問題解決のために、最先端の研究成果をいち早く社会実装を行うことのできる実践の場です。学生のチャレンジを支えるのはDeployer、Innovator、Investigatorそれぞれのメンターであり、担当者は、研究・開発・社会実装を実際に体験するにはこれ以上ない環境を提供している、と自負しております。

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