テクノ・フェア名大2020を開催

社会連携委員会委員長 辻 義之

日時:2020年10月17日(土)
会場:オンラインにより開催(工学部・工学研究科HP上にて開催)

内容
● 研究成果・研究シーズ等のショートプレゼン
● 公開講座
● 研究室紹介

主催:名古屋大学大学院工学研究科
共催:大学院医学系研究科、大学院環境学研究科、大学院情報学研究科、大学院創薬科学研究科、トランスフォーマティブ生命分子研究所、未来材料・システム研究所、シンクロトロン光研究センター、減災連携研究センター、ナショナルコンポジットセンター、未来社会創造機構、低温プラズマ科学研究センター、学術研究・産学官連携推進本部
後援:総務省東海総合通信局、経済産業省中部経済産業局、愛知県、名古屋市、一般社団法人中部経済連合会、名古屋商工会議所、公益財団法人中部科学技術センター、公益財団法人科学技術交流財団、公益財団法人名古屋産業振興公社、中部エレクトロニクス振興会、公益財団法人ソフトピアジャパン、独立行政法人中小企業基盤整備機構中部本部名古屋医工連携インキュベータ、名古屋大学協力会、中日新聞社、日刊工業新聞社
協賛:公益財団法人 名古屋産業科学研究所

大学院工学研究科は、10月17日(土)オンラインにより「テクノ・フェア名大2020」を開催しました。公開期間は、企業等からの要望があったため、10月25日(日)まで視聴可能としました。
これまでのブース展示に代わり、共通フォーマットによりパワーポイントを動画化し、一部にプロのナレーションを使うなど統一感のあるショートプレゼンに仕上げました。各研究室が取り組む最先端の研究を、それぞれ様々な趣向を凝らして作成した研究紹介ショートプレゼンはどれも見応え満載でした(教育学部附属中学校からの参加を含み21件)。
また、このほか3人の教授による市民向け公開講座、さらに、各研究室の雰囲気がそのまま伝わってくるような個性あふれる研究室紹介(15件)を公開することができました。

ショートプレゼンテーション

タイトル 所 属 出展代表者
1 塗って加熱してn型有機半導体膜を作る
〜硫黄の脱離反応を利用した可溶性前駆体設計〜
有機・高分子化学専攻
有機構造化学研究グループ
忍久保 洋 教授
2 「ヨウ素」の力
ヨウ素を遷移金属や重金属の代替元素に用いる高機能グリーン触媒の開発
有機・高分子化学専攻
触媒有機合成学研究グループ
石原 一彰 教授
3 低温用の熱電冷却素子に使用できる高性能材料の発見
〜超伝導素子・線材などの局所冷却に道を拓く〜
応用物理学専攻
磁性材料工学研究グループ
岡本 佳比古 准教授
4 機能コアの材料科学 物質科学専攻
材料設計工学研究グループ
松永 克志 教授
5 高次元材料情報学に基づく鉄鋼インフォマティクス 材料デザイン工学専攻
構造形態制御工学研究グループ
足立 吉隆 教授
6 金属酸化物のナノ粒子合成 物質プロセス工学専攻
化学物性応用工学研究グループ
髙見 誠一 教授
7 (1)高温超伝導セラミックス材料の薄膜化技術の開発
(2)超伝導を用いた超低損失ダイオードの開発
電気工学専攻
機能性・エネルギー材料工学研究グループ
吉田 隆 教授
土屋 雄司 助教
8 窒化ガリウム(GaN)を用いた超低損失半導体パワーデバイスの研究開発 電子工学専攻
先端デバイス研究グループ
須田 淳 教授
9 あらゆるものを自在に操ることを目指す制御の研究 情報・通信工学専攻
制御システム研究グループ
道木 慎二 教授
10 地球および地域のための環境調和型高温エネルギー変換技術の開発 機械システム工学専攻
環境・エネルギー工学研究グループ
成瀬 一郎 教授
11 自動車の安全に関する研究 機械システム工学専攻
自動車安全工学研究グループ
水野 幸治 教授
12 マイクロ・ナノで未来を創ろう マイクロ・ナノ機械理工学専攻 (1)梅原 徳次 教授
(2)巨 陽 教授
(3)山口 浩樹 准教授
(4)福澤 健二 教授
(5)丸山 央峰 准教授
(6)長谷川 泰久 教授
(7)秦 誠一 教授
13 二酸化炭素を利用する放射性廃棄物のリサイクル技術を開発
~使用済原子力燃料の合理的なリサイクルを実現する~
エネルギー理工学専攻
エネルギー資源循環工学研究グループ
榎田 洋一 教授
14 沿岸域の防災・減災に向けた取り組み 土木工学専攻 水工学講座
(海岸・海洋工学研究グループ)
水谷 法美 教授
15 全固体リチウムイオン電池の充放電オペランドSTEM観察 未来材料・システム研究所 齋藤 晃 教授
16 省エネルギーデバイス開発・医薬研究を加速する時間分解電子顕微鏡の開発 未来材料・システム研究所 桑原 真人 准教授
17 気孔開度調節のシグナル伝達の解明と植物の成長制御 トランスフォーマティブ
生命分子研究所
木下 俊則 教授
18 環状ペプチドライブラリの構築と生理活性中分子の探索 トランスフォーマティブ
生命分子研究所
大石 俊輔 特任助教
19 研究開発の未来を切り開く-シンクロトロン光の利用 シンクロトロン光研究センター 宮﨑 誠一 センター長
20 産学連携プロジェクト「自動車用熱可塑性CFRPの研究開発」の概要と「NCC次世代複合材研究会」のご紹介 ナショナルコンポジットセンター 石川 隆司 特任教授
21 星雲における星形成の探求 教育学部附属中学校 名古屋大学教育学部附属中学校 3年
加藤 丈人、笹 伶夷、
教諭 大羽 徹

公開講座

タイトル 所 属 講 師
1 高校の数学と物理でマスターできるロケットの原理とこれからの姿
ロケットの原理は、高校で習う数学、物理をマスターすれば、理解できるものです。ここでは、それを基にロケットの関係式を導き、どのようにしたら効率的に物資を宇宙に輸送できるようになるかをお話しします。特に、最近宇宙でも利用が盛んになってきた電気ロケットについて、その応用も含めて紹介します。
航空宇宙工学専攻
衝撃波・宇宙推進研究グループ
佐宗 章弘 教授
2 「TANSO:Old but New」
炭素材料は古くて新しい現在進行形の材料です。ここでは、炭素原子の化学結合の特徴と炭素材料の歴史を紹介した後、新しい炭素同素体である「ナノカーボン」についてお話します。キーワードは「形(結晶構造、次元)」「性質」です。
エネルギー理工学専攻
エネルギーナノマテリアル科学研究グループ
尾上 順 教授
3 やわらかいマテリアルをつかってエネルギーを操る
本講義では、身の周りの微小エネルギーから電気を創る「エネルギーハーベスティング」の考え方、人間の動きから電気を創る新しい発電方式、についてお話します。
エネルギー理工学専攻
エネルギーソフトマテリアル科学研究グループ
鳴瀧 彩絵 教授

研究室紹介

研究室・グループ 代表者 紹介概要
1 有機・高分子化学専攻
有機構造化学研究グループ
(忍久保研究室)
忍久保 洋 教授 本研究室では、様々な反応を駆使して新しい化合物を作り、合成した分子の構造を明らかにして、その物性や機能を開花させる研究をしています。今回は、それらの紹介をします。
2 応用物理学専攻
光物理工学研究グループ
(岸田研究室)
岸田 英夫 教授 光による物質の制御、物質による光の制御、そしてこれらを活用した光による光の制御を目指しています。これらの制御とそれに関わる研究について紹介します。
3 応用物理学専攻
数理工学研究グループ
(張研究室)
張 紹良 教授 物理現象・工学問題をコンピュータによってシミュレーションすることは、現在の工学において必須の技術となっています。そのための計算アルゴリズムと関連する数理について紹介します。
4 物質科学工学専攻
レオロジー物理工学研究グループ
(増渕研究室)
増渕 雄一 教授 本研究室では、ソフトマターのレオロジーを物理的な側面から解明するため、実験、理論、計算科学を組み合わせた研究を行い、基礎研究で得られた知見を工学的に応用する研究をしています。今回は、その紹介をします。
5 材料デザイン工学専攻
計算組織学研究グループ
(小山・塚田研究室)
小山 敏幸 教授 先進材料を開発する上で、材料の「組織」のコントロールが極めて重要です。本グループでは、組織の形成メカニズムの解明を目的として、様々な計算・シミュレーション研究を実施しており、その紹介をします。
6 材料デザイン工学専攻
ナノ構造制御学研究グループ
(山本研究室)
山本 剛久 教授 セラミック材料を対象として、フラッシュ焼結法の開発やPLD法による薄膜成長などのプロセス手法と、STEM/TEMによる原子レベルのナノ領域解析手法を密接に連携させた新たな機能材料の創出を目標に研究を進めており、その紹介をします。
7 物質プロセス工学専攻
材料複合プロセス工学研究グループ
(小橋・高田研究室)
小橋 眞 教授 内部に多数の孔を含む金属をポーラス金属と言います。本研究室ではポーラス金属のユニークな機能や作り方を研究しており、今回はその説明をします。また、最先端の製造技術である3Dプリンタについても紹介します。
8 化学システム工学専攻
システム材料加工工学研究グループ
(乗松研究室)
乗松 航 准教授 ナノテクノロジーの代名詞でもあるナノカーボンは、ナノメートルスケールで特徴的な次元性を持つ炭素材料です。ここでは、本研究室が行っているナノカーボンに関する特徴やその研究の一端、国際交流について紹介します。
9 化学システム工学専攻
先進化学工学システム講座
(永岡研究室)
永岡 勝俊 教授 本研究室では、再生可能エネルギーの利用促進、CO2の有用化学物質への変換など、地球規模のエネルギー問題、環境問題の解決につながる“触媒"の開発に取り組んでおり、その紹介をします。
10 化学システム工学専攻
循環システム工学研究グループ
(則永研究室)
則永 行庸 教授 近年、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)排出量の削減が求められており、火力発電所などから大量に排出されるCO2を大気に放散するのではなく、CO2だけを分離し、回収する技術や、CO2を有用な物質に転換する方法の研究を行っており、その紹介をします。
11 電気工学専攻(宇宙地球環境研究所)
宇宙情報処理グループ
(三好研究室)
三好 由純 教授 本研究室で進めている太陽地球系での宇宙空間の研究について、人工衛星やオーロラの世界最先端のデータ解析の結果や、スーパーコンピュータによるシミュレーションを紹介します。
12 機械システム工学専攻
統計流体工学研究グループ
(酒井研究室)
酒井 康彦 教授 流体は風、水、血液など身近に数多く存在しています。本グループでは、実験や数値シミュレーションを通じて流体現象の解明を果たし、学術界・産業界両方に貢献する研究を行っており、その紹介をします。
13 総合エネルギー工学専攻
核融合プラズマ理工学研究グループ
(藤田研究室)
藤田 隆明 教授 本研究室では、核融合エネルギーの実用化へ向けて、プラズマ閉じ込め実験、核融合炉システムの設計、核燃焼プラズマの予測計算などの研究に取り組んでおり、その紹介をします。
14 橋梁長寿命化推進室
土木工学専攻
中村 光 教授 さまざまな劣化・損傷が生じ撤去された道路橋梁の部材や劣化部位等を集めて再構築した大規模実橋モデル(ニュー・ブリッジ)と、臨床型のプログラムに基づく橋梁維持管理技術者育成活動状況を紹介します。
15 建築歴史・意匠研究グループ 西澤 泰彦 教授 名古屋大学のシンボルである豊田講堂(1960年竣工)の国登録有形文化財への登録に関わった建築歴史・意匠研究グループを構成する教員2名が、豊田講堂にて、それぞれ担当する教育と研究を紹介します。
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